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2020/08/19

快適なコンタクトライフのために、知っておきたい基礎知識

実は、厚生労働省の承認が必要な高度管理医療機器というコンタクトレンズ。毎日お手軽に使えるものの、コンタクトケアを怠ると目に重大なトラブルを起こしたり、疲れ目などのお悩みを抱えたりする原因になってしまうことも…。
しかし、コンタクトレンズは上手に付き合うことで、好きなスポーツや読書を楽しんだりパソコン作業などに集中できたりと、私たちの毎日をとても快適にしてくれます。そんな充実した日々を過ごすためには、コンタクトレンズの種類やメリット、選び方やケア方法を正しく知っておくことがとても大切です!

まきさん

教えてくれたのは

ロート製薬 瞳のプロ:まきさん

眼鏡との違いは? コンタクトレンズが選ばれる理由

視力を矯正する場合、コンタクトレンズにするか、眼鏡にするかという選択肢がありますよね。見た目やライフスタイルで選ぶ方も多いかと思いますが、性能面での大きな違いは、光学特性にあります。簡単に言うと、目とレンズ間の距離の違いで起こる変化です。
虫眼鏡を近づけたり遠ざけたりすると、見るものの大きさが変わるように、角膜からレンズまで1~1.5cmほどの距離がある眼鏡では、少し歪みが出てしまいます。一方、目の上に直接レンズを乗せるコンタクトレンズは、ほぼ裸眼と同じ視界になるんです。
さらに、コンタクトレンズには、眼鏡のようにフレーム外がぼやけてしまわず視界すべてがクリアに見えることや、矯正度数に左右差がある場合でもピントが合わせやすいこと、運動などの活動時にもズレにくいといったメリットがあります。

しかし、大きなメリットである“角膜に直接触れている状態”は、目のトラブルの原因になる可能性もあるんです。近年のコンタクトレンズは、酸素透過性や含水率が高く、その装用感はとても快適になりました。だからといって、決しておろそかにしてはいけないのが、毎日のレンズケア。ケアを怠ったり、ゴミが入ったりして痛みや炎症、異物感といった症状が出た時には、すぐにコンタクトレンズを外しましょう。その後も違和感が続く場合は、眼科を受診したほうが良いですね。

ただ、1日使い捨てのものならケアの手間はほぼ解消できるなど、さまざまなニーズに応えられるのもコンタクトレンズの魅力。次章では、その種類をご紹介しましょう。

コンタクトレンズの種類と、それぞれの特徴を知ろう!

コンタクトレンズには、ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズがあります。さらにソフトには使用期間を定めた交換タイプや1日使い捨てタイプなどがあります。まずはそれぞれの特徴を理解し、自分に合ったコンタクト選びをはじめてみましょう。
以下で紹介したコンタクトレンズ以外にも、乱視用や遠近両用レンズもありますので、眼科の処方を受ける際に聞いてみてもいいですね。

ハードコンタクトレンズ

黒目よりも一回り小さいサイズのレンズで、酸素透過性が高く、長期間使用するタイプです。硬い材質でできているため、慣れるまでは異物感を感じる方が多く、目にゴミなどが入ると鋭い痛みを感じます。ソフトよりもケア方法が簡単で、重い目のトラブルも起こりにくいとされています。

ソフトコンタクトレンズ

黒目よりも一回り大きなサイズのレンズで、1度だけ使用するものから長期間使用するタイプまで、レンズの交換時期を選ぶことができます。水分を含んだ柔らかい材質でできていて、装用感が良く、外れにくいメリットがあります。1日使い捨てのもの以外は、洗浄や消毒など毎日のこまめなケアが必要になります。

カラーコンタクトレンズ

目の色の印象を変えるため、インクをほどこしたソフトコンタクトレンズで、1日使い捨てや2週間交換など、さまざまな色や種類があります。眼科で見てもらわず気軽に購入できるものもあることから、ケア方法の周知が徹底されづらいと言われています。
信頼できるメーカーのものを使用し、1日使い捨てのもの以外は毎日のケアを怠らないようにしましょう。

ソフトコンタクトレンズの使用期間

<交換タイプ:2week・1month>

一度使ってから2週間後、1ヶ月後など定期的に交換するソフトコンタクトレンズです。毎日のアフターケアを怠らないようにすることが大切です。

<毎日交換タイプ:1day>

1日使い捨てソフトコンタクトレンズなので、洗浄や消毒などのケアは必要ありません。あくまで一度の使用を想定しているため、ほかのレンズよりもやや耐久性が劣る場合があります。

自分に合ったコンタクトレンズの選び方とは?

選び方のポイントは、大きく3つあります。この選び方次第で、コンタクトレンズに由来する疲れ目やケアの負担を軽減できたりすることもあるんですよ。就職や新しい趣味ができて生活習慣が変わっても同じコンタクトレンズを使い続けている方や、加齢によって見えづらさを感じている方なども、もう一度自分に合ったコンタクトレンズについて考えてみてください。

ポイント① 品質

最初にご紹介したように、コンタクトレンズは高度管理医療機器。必ず厚生労働省に承認されている信頼性の高いものを選びましょう。また、定期的に眼科に通って検査や相談を行うことで、さらに安心してコンタクトレンズを使用できます。

ポイント② ライフスタイル

ソフトはズレにくいので、スポーツをする方や活発なお子様に向いています。特に1日使い捨てタイプは旅行用としても優秀ですが、毎日使用するとややコストが高くなります。レンズの性質・交換周期・コストなどを踏まえて検討しましょう。

また、お仕事でずっとパソコン作業をする方が、遠くまでしっかり見渡せるような視力に矯正していると、手元へのピントが合わせづらくなり、疲れ目の原因になることがあります。さらに、目の表面が不均一になる不正乱視など、一部の乱視の方はハードでないと満足のいく視力が得られない場合もあるため、眼科で検査や処方を受ける時に、ご自身の年齢や職業、ライフスタイルを含めて相談してみるといいですね。

ポイント③ ケア方法

ハードは洗浄、ソフトは洗浄と消毒ケアを毎日行う必要があります。消毒がない分、ハードの方がケアはやや楽だと言えますが、ソフトでも1日使い捨てのものならケアは不要です。お子様などケアに不安がある場合は、ハードや1日使い捨てタイプを選ばれる方が多いですね。

快適なコンタクトライフは、正しいケアで叶える!

感染症などの目のトラブルを防ぐためにも、また、交換周期を問わずに長くクリアな視界を維持するためにも、コンタクトレンズを清潔に保つことはとても大切です。ハードとソフトではケア方法も違いますし、1日使い捨てタイプでも目にもっと安心な使い方ができるように、正しいケア方法を知っておきましょう。

レンズに触れる前にはきれいに手を洗う

すべてのコンタクトレンズに共通する、もっとも重要なケアです。目の感染症などを予防するため、レンズの脱着時やケア前などに必ず行いましょう。1日使い捨てのものでも同様です。

使用後は、必ずこすり洗いをする

継続使用するコンタクトは、毎日のこすり洗いが必要です。ハード用、ソフト用それぞれの専用液を使用し、指で30秒ほどやさしくこすりましょう。ソフトの場合は、洗浄に加えて消毒ケアも必要になります。

定期交換・使い捨ての期限を必ず守る

レンズの強度などは、使用期間に合わせて作られています。一度使用した後は、期限を超えて使用しないようにしましょう。

今回ご紹介した以外にも、コンタクトケアには注意すべき点がいくつかあります。ご自身の健康な目を守るために、クリアな視界のコンタクトライフを楽しむために、詳しく知りたい方は、以下のWEBサイトもチェックしてみてください!

・正しいレンズケアのすすめ

4人のメンバーがいいね!と言ってます。
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