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2019/12/18

頻尿やちょい漏れ…尿のお悩み相談室 第2弾 〜改善ケア編〜

デリケートな問題だからと、周囲の人にも相談しにくかった“おしっこ”の問題。最近では、男女を問わず多くの人が悩んでいる身近なトラブルだと認識され、メディアでもよく取り上げられています。
第1弾では、そんな排尿トラブルの中でも特に悩みの多い「時間がかかる」「回数が増える」「突然強い尿意を感じる」「ちょい漏れしてしまう」といった症状とその原因をご紹介しました。様々な排尿トラブルの原因の多くは、膀胱の血管や筋肉の衰えにあるとわかったところで、気になるのはどうすれば改善できるのか?
第2弾でも引き続き、堀江重郎先生にお話を伺い、改善を目指す方法について解説していただきます。

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・頻尿やちょい漏れ…尿のお悩み相談室 第1弾 〜排尿トラブルと原因編〜

堀江重郎先生

教えてくださったのは、

順天堂大学 大学院医学研究科 泌尿器外科学教授
医学部 泌尿器科学講座教授
堀江重郎先生

医学博士。東京大学医学部卒業。日米の医師免許を取得し、アメリカで腎臓学の研さんを積む。国立がんセンター中央病院、帝京大学医学部主任教授を経て、2012年より現職。日本抗加齢医学会理事長。日本Men’s Health医学会理事長。『寿命の9割は「尿」で決まる』(SB新書)など著書多数

排尿の変化は身体の中でも変化が起こっているサイン!

頻尿やちょい漏れ…尿のお悩み相談室 第1弾 〜排尿トラブルと原因編〜」でご説明したように、突然強い尿意が起こったり、回数が増えたり、ちょっと漏れたりなど、以前と比べて尿の出方が変わってきたと感じたら、身体の中でも何らかのトラブルが起こっていることが考えられます。排尿トラブルが血管の衰えによる膀胱の老化に関係するということは、全身の血管にも影響があるということ。つまり、大きな病気に進行するリスクが高まるのです。

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水分を控えるより、原因に働きかけるケアが大切!

おしっこのトラブルというと、尿意を我慢するために水分を控えようとしがちですが、それでは問題は解決しません。大切なのは、そもそもの原因を改善すること。本当のケアのために必要な方法が“食事と運動”なのです。

食事によるケア

膀胱の老化の大きな原因である血管の衰え。その血管をケアするためにおすすめしたいのは、ビタミンCやビタミンE、β-カロテンやポリフェノールなどの抗酸化物質を摂ること。血圧や血糖値をコントロールすることも大切です。また、高血圧や糖尿病に関係する肥満解消のために体重を減らすと、尿トラブルが改善する場合もあります。
さらに、「一酸化窒素」というガスにも注目です。この一酸化窒素は膀胱で作られるのですが、実は膀胱の筋肉に柔軟性を与える作用があるのです。一酸化窒素の材料となるアルギニンとシトルリンは、私たちが普段から食べている身近な食品に含まれていますので、ぜひ積極的に食事に取り入れてください。

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運動によるケア

ちょい漏れが起こりやすくなる膀胱の筋肉のゆるみをケアするには、運動がおすすめです。以下でご紹介するエクササイズで、衰えた膀胱の筋肉を動かして、しなやかな膀胱を目指しましょう。また、ウォーキングもいいですね。1日15~30分程度、速足で大股に歩くと、間接的に膀胱をストレッチさせる効果があります。肥満の予防・改善にもなりますよ。

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日々の生活で取り入れやすいケア方法をご紹介しましたが、いかがでしたか?変化に気づいたタイミングがケアの始めどき。年齢のせいだからと放っておかずに、出来るところから対策をしていきましょう。また、もし症状に不安がある方は、原因を正確につきとめるためにも医療機関を受診してくださいね。大きな病気に進行してしまう前に、早く治療を始めることが大切です。

・出典元:太陽笑顔fufufu

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