ロート製薬が初めて目薬を発売したのは1909年。まだ衛生状態が悪かった明治時代後期、トラホーム(伝染性慢性結膜炎)の大流行により、目薬の需要が高まる中でのことでした。昭和に入ると、当時まだ目薬瓶と別だった点眼容器を一体型にした、画期的な“ロート自動点眼器”を開発。さらに、目薬が治療だけでなく目の健康にも使われ始めると“疲れ目ケア”という新習慣を啓蒙するなど、ロート製薬は目薬のパイオニアとして進化を続けてきました。
そして今では、目薬のラインアップは50種類!お客さまの悩みにきめ細かくお応えする商品がそろっています。一方で、「種類が多すぎて選べない」、「私に合う目薬はどれ?」というお声をいただくことも度々。そこで今回は、『みんなのQ&A』にいただいた疑問や質問を、ロート製薬の目薬を知り尽くした“目薬マイスター”が徹底解説!正しい使い方とともに、「こんな症状にはどれがオススメ?」という質問にもズバリお答えします。
<目次>
この人に聞きました
目薬マイスター ロートネーム:とーるさん
始めに、ロート製薬の中で1、2を争う目薬のエキスパート“目薬マイスター”とーるさんをご紹介。目薬の開発にとどまらず、「目が〇〇で悩んでいる」と相談すると、「それなら、これがオススメ!」と、全50種類の中から最適な目薬をリストアップできるスキルを持つ、まさに目薬のマイスターなんです!
―最初に自己紹介をお願いします
入社以来、12年間に渡ってずっと目薬の企画に携わってきました。現在は目薬の商品開発を行っています。
―ロート製薬の50種類の目薬全ての成分について熟知していると聞きましたが
はい。基本的な特徴はもちろん、配合している有効成分や点し心地なども、全て頭に入っています。ロート製薬の目薬であれば、容器を隠して点眼しても、点し心地だけでどの商品か当てられる、“利き酒”ならぬ“利き目薬”ができるんですよ(笑)。いわば、ロート製薬の目薬鑑定士といったところですね。
―とーるさんは、普段目薬をどのように使っていますか?
それぞれの目薬のいいところを知っているからこそ、あれこれ使い分けしています。症状はもちろん、朝昼夜それぞれの時間帯で使いたい目薬は変わります。さらに、目をすっきりさせたいか、癒したいかによっても変わるので、常備する8種類の中から、その時に最適な目薬を選んでいます。
目薬は身近なものだからこそ、つい自己流の使い方になっていることも。そこで、まずは目薬の正しい使い方をマイスターに教わります。「こんな時はどう使えばいいの?」という疑問もここで解決!
Q.いつも症状が気になってから目薬を点していますが、間違っていませんか?より効果的な使い方ってありますか?
ロート製薬の目薬は、症状が出た際にご使用いただくのが基本なので、今のままでOKです。
また、花粉症やアレルギーの症状にご使用いただく場合は、症状が出始める前に使うのもオススメです。花粉飛散開始時期の1月頃から抗アレルギー成分配合の目薬をお使いいただくことで、花粉飛散が多い時期も、目のかゆみ症状のピークを抑えることができますよ。
Q.目がつらくなるたびに目薬を使うと、使用回数が10回近くになるけど大丈夫?1回でもの足りない時は、続けて点しても問題ない?
ロート製薬の目薬は、1日に5〜6回を目安にご使用いただくことを推奨しています。それ以上の点眼はお控えください。また目薬は、点眼してから5分程度で、涙液の入れ替えによって目の表面から流れる仕組みになっています。もう一度点したい時は、5分以上間隔を空けてからがよいかと思いますが、過剰な点眼は禁物です。
Q.長年同じ目薬を使っていますが、年齢に合わせて目薬も変えたほうがいい?
同じ症状でも、年齢によって原因や深刻度合いが異なります。個人差はありますが、目の機能は40歳前後を境に大きく低下するといわれ、手元の文字が読みにくい、目がしょぼしょぼして乾きやすいなどの症状が進みます。若い頃と同じものではなく、そのような症状に働く成分が入った目薬をお使いください。詳しくは店頭の薬剤師さんや登録販売者さんにご相談ください。
Q.アイメイクを崩さずに目薬を点す方法ってありますか?
ロート製薬の目薬は、独自に開発した“フリーアングルノズル”を採用しており、どの角度から点しても目に命中しやすく薬液がこぼれにくい工夫がされています。目薬を点した後、すぐにパチパチまばたきをしたり、ギュッと目をつぶってしまうと目薬が流れ出やすいので、軽く目頭を押さえながら、しばらく目を閉じましょう。
例えば、目の乾き疲れに効くものは?と売り場を探すと、「疲れ目に」と書かれた目薬がいっぱい。結局どれを選べばいいのか迷ってしまった経験のある人は少なくないはず。そんな時は、自分の症状に合う特徴的な成分や点し心地で選ぶのも一つの手かもしれません。次は、知っていると役立つ目薬選びのヒントをご紹介します。
Q.ドライアイ用の目薬は種類豊富すぎて…。選び方のアドバイスをお願いします!
ドライアイ症状でお悩みの方で、なるべく涙に近いやさしい使い心地がお好みなら、“人工涙液型目薬”とよばれる「新なみだロート ドライアイ」や「ロート ソフトワン点眼液」が、高粘度でしっとりとした目薬が好きな方には「新ロート ドライエイドEX」がオススメです。また、痛みを感じるほどつらいドライアイ症状にお悩みの方には「Vロート ドライアイプレミアム」が最適です。
販売名:新なみだロートドライアイ
第3類医薬品
販売名:ロートソフトワン点眼液
第3類医薬品
販売名:新ロートドライエイドEX
第3類医薬品
販売名:Vロートドライアイプレミアム
第3類医薬品
Q.スマートフォンやPCの見過ぎで目の乾燥が激しい場合は、子どもや若い人でも「Vロートプレミアム」を使ったほうがいい?
デジタル画面を集中して見ていると、瞬きの数が通常の1/3に、さらに動画の視聴では1/6にまで減少。瞬きの回数が減ることでドライアイ症状が起こり、角膜が傷つきやすい環境になってしまいます。
スマホやPCなどによる目の疲れには「ロート デジアイ」を。12種類の有効成分が配合された「Vロートプレミアム」シリーズも、そのような症状に多角的にアプローチしてくれるのでオススメです。
販売名:ロートデジアイ
第2類医薬品
販売名:Vロートプレミアム
第2類医薬品
Q.充血が悩みですが、多くの目薬の効能に「充血」と書かれています。どれが一番オススメ?
充血症状には、ナファゾリン塩酸塩や塩酸テトラヒドロゾリンという有効成分が入っている目薬が効果的です。「ロートリセ」は、充血除去剤(塩酸テトラヒドロゾリン)を最大濃度配合※。充血ケアでクリアな瞳に改善してくれます。すっきりとした点し心地が好きな男性には、「ロートジーb」も人気ですよ。
長時間のPC作業など、目を酷使することで充血している方には、「Vロートプレミアム」シリーズがオススメです。
※一般用眼科用薬製造承認基準の最大濃度配合
販売名:ロートリセb
第2類医薬品
販売名:ロートジーb
第2類医薬品
Q.ものもらいになるたびに「ロート抗菌目薬」を使っていますが、予防的に使える目薬はありませんか?
ものもらいを予防するには、目に細菌を入れないことが効果的。目をこする際にも細菌が入りがちなので、目をこすらないことはもちろん、手洗いや消毒で手を清潔にしておくことも大切です。さらに、洗眼薬で目の中のゴミや細菌をしっかり洗い流すことも、予防効果が期待できます。
販売名:ロートクリニカル抗菌目薬i
第2類医薬品
Q.風に当たった時やスマホを見過ぎた時など、涙が止まらないのは目のトラブル?目薬で治せますか?
瞳はとても敏感な組織で、それを守るのが涙の働きです。ドライアイなどで涙が少なくなって乾燥したり、風や紫外線によって刺激を受けて炎症が起こると、目を防御するために炎症を鎮めようと涙が過剰に分泌されてしまいます。この症状が“なみだ目”で眼病の一種です。そのような炎症が原因の“なみだ目”は、目薬で対処できる場合もあるので、目の炎症を鎮める有効成分を配合した「ロートクリア」をお試しください。
販売名:ロートクリア
第2類医薬品
Q.子どもは何歳から使えますか?オススメの目薬は?
プールなどでの眼病予防にオススメの「ロートこどもソフト」は生後4カ月から、花粉症対策の「ロート アルガード こどもクリア」は1歳からお使いただけます。
勉強など熱中してものを見続けると、正確に見るためのピント調節筋が緊張し続けて機能が低下し、目が疲れて物が見えにくくなることがあります。そんなお子さまには「Vロートジュニア」もオススメです。
販売名:ロートこどもソフト
第3類医薬品
販売名:ロートアルガードこどもクリア
第3類医薬品
販売名:Vロートジュニア
第3類医薬品
サイトに寄せられた皆さまのコメントの中には、「これってどうして?」、「本当はどうなの?」など、今まであまり聞けなかった疑問もちらほら。最後は、そんな目薬の秘密についてもマイスターに聞きました。
Q.目薬って200円台から1,500円前後のものまでありますが、やっぱり値段が高いほうが効果がある?
はい。やはり効果の高い有効成分が多く入るほど、価格が高くなる傾向にあります。ただし、一般的には、有効成分を多く配合するほど点し心地が悪くなりがちなのも事実。そのため、ロート製薬の目薬は、100年を超える目薬づくりで培った独自の配合技術と、点し心地へのこだわりを重ね、有効成分を高濃度配合しながら心地よさも実現。プレミアムな効果と点し心地を両立しています。
Q.目薬を点すと、目から口へ流れてきます。目薬を飲むとどうなりますか?
目と鼻、のどはつながっているので、人によっては点眼後に目薬の味を感じることはあると思います。特にグリチルリチン酸ジカリウムは、独特な甘みを感じやすいようです。当たり前のことですが、目薬は飲用しないようにお願いします!
ロート製薬の目薬は、薬としての効きめはもちろん、点した時の心地よさや容器の使い勝手など、細部にまでこだわりをつめこんで仕上げています。ぜひ、ご自分に合う1本を見つけて、目の健康を保っていただけたらうれしいです。