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約20時間前

「教えてドクター!!〜みんなが知りたい性のこと〜」トークイベントレポート

2025年3月24日、ロート製薬がサポーターを務める一般財団法人 日本女性財団主催の「第1回 群馬プラットフォーム連絡会」が、中高生・大学生を対象に開催されました。
テーマは「未来の自分へ送る、自分らしく生きるためのヒント」。そのプログラムのひとつとして、参加者から寄せられた性に関するリアルな疑問に、第一線で活躍する産婦人科医の先生がやさしく、わかりやすく答えてくれるトークイベントが行われました。
「知っているだけで、生きやすくなる」。今回は、そんなヒントが詰まったトークイベントの内容を抜粋してお届けします。

お話いただいた先生は

産婦人科医 佐藤 雄一先生(産科婦人科舘出張佐藤病院)

産婦人科医 佐藤 雄一先生(産科婦人科舘出張佐藤病院)

産婦人科医 嶋田 亜公子先生(ヒルズレディスクリニック)

産婦人科医 嶋田 亜公子先生(ヒルズレディスクリニック)

「生理痛に悩んでいます。受診した方がいい目安などはありますか?」

嶋田先生

嶋田先生

生理痛の受診の基準は特にありません。
自分が日常生活を送る上で、困るなと感じるなら、ぜひ産婦人科を受診して欲しいと思います。
生理痛の原因はさまざまあり、身体に異常がある場合もあれば、特に異常はないけれども生理の機能として痛みを強く感じている場合もあります。

佐藤先生

佐藤先生

妊娠を望まないタイミングでしたら、ピルなどで月経をコントロールすることもできます。
痛みがひどくなくても、日常生活で生理が不便だなと感じるなら、産婦人科に相談してみてください。生理の不便を楽にする助けができるかもしれません。

「生理周期が3週間と短く、生理の期間も7日以上続くため、月のほとんどが生理の状態になってしまいます。以前、ピルを試したこともありますが、あまり効果が感じられませんでした。何が原因なのでしょうか?」

嶋田先生

嶋田先生

身体に異常がある場合もあれば、異常がない場合もあり、さまざまな原因が考えられます。まずは、しっかりと診察を受けることが大切です。
仮に身体に異常がなかったとしても、生理の頻度や期間が多いと、日常生活に支障をきたしてしまいますよね。
ピルにもさまざまな種類があるため、他のタイプを試してみるのも一つの方法ですし、妊娠を希望するタイミングまで生理を止める方法もあります。
選択肢はさまざまあり、生理はある程度コントロールできる時代になってきました。
生理に振り回されず、少しでも楽になれる方法を一緒に見つけていきましょう。

「ストレスで8kg痩せてから、生理が来ていません。病院に相談に行った方がいいですか?」

佐藤先生

佐藤先生

生理が3カ月以上来ない場合は、受診の目安となります。まずは、その原因をきちんと探ることが大切です。
一般的に、若い女性の無月経の原因で最も多いのは、体重の減少によるものです。
この場合、基本的な治療は体重を元に戻すことですが、戻し方にも注意が必要です。ただ食べる量を増やすだけでは体脂肪ばかりが増えてしまうため、運動や筋トレを取り入れて筋肉量も増やすことが、健康的な回復には重要です。
BMIは、20前後が理想とされています。

「中高生・大学生がこれから知っておくことで、人生に役立つアドバイスがあればお願いします。」

嶋田先生

嶋田先生

中高生や大学生からは生理に関して、40~50代の方からは更年期やホルモン療法について相談を受けることが多いですが、閉経後も子宮頸がん検診で定期的に産婦人科・婦人科を受診して欲しいと思っています。
いつ、どの年代であっても、困っていることがあれば気軽に相談に来てくださいね。何かお役に立てるかと思います。

佐藤先生

佐藤先生

将来、子どもが欲しいなと思ったときに、今の健康状態が影響することを、ぜひ知っておいてほしいです。
朝食を抜くことや、バランスの悪い食生活、運動不足などは、自分自身の将来の健康だけでなく、子どもの健康や妊娠力にも関わってきます。
子どもを持つかどうかはもちろん自由な選択ですが、いざ「欲しい」と思ったときに困らないように、今の生活を大切にして過ごしてほしいと願っています。
そして、もし困ったことがあれば、いつでも気軽に相談してくださいね。

いかがでしたか?
人には相談しづらく、ついひとりで抱え込んでしまいがちな性に関する疑問や悩み。今回のトークイベントで先生から教えてもらったお話は、自分らしく生きるための大切なヒントになったのではないでしょうか。
また、女性の身体にまつわる困りごとや不安があれば、どうかひとりで悩まず、ぜひ産婦人科で相談してみてくださいね。

※日本女性財団主催プラットフォーム連絡会とは

各地域において健康課題や困窮する女性を支援するために活躍する医療、福祉、行政、経済、政治の顔の見える関係づくりと支援対象者のサポートをよりスムーズにするための仕組み作りで、これまでに全国で20回、2024年度は全国13箇所で開催されています。
群馬県では群馬県内の3つの大学(高崎健康福祉大学・桐生大学・群馬県立県民健康科学大学)に通う大学生を中心とした「群馬ピアカウンリング研究会」によって開催されました。

9人のメンバーがいいね!と言ってます。
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