ロート製薬が取り組むスキンケア研究。
なかでも、ビタミンC・ヒアルロン酸・セラミド・レチノールには強いこだわりを持ち、長年にわたり研究を積み重ねてきました。
肌本来のチカラを引き出す、これら4つの成分にロート製薬がどう向き合ってきたのか。
その肌への効果と、研究の軌跡をご紹介します。
<目次>
ロート製薬は1899年の創業以来、「本来の美しさは健康の先にある」という理念のもと、人々の健康と美しさを追求してきました。
その根底にあるのが、肌をひとつの“臓器”として捉える視点です。
肌は単なる表面の皮ではなく、体の内と外をつなぐバリアとして、外的ストレスから私たちを守る重要な器官。さらに、心や体の状態を映し出す“鏡”のような存在でもあります。
だからこそ、ロート製薬は“いまの美しさ”のためだけでなく、100年先の健康な肌を目指してスキンケア研究に取り組んでいます。
そんな肌本来のチカラを支え、引き出すために、ロート製薬が長年研究を重ねてきたのが
・ビタミンC
・ヒアルロン酸
・セラミド
・レチノール
この4つの機能性成分です。
これから、それぞれの成分が肌にどう働きかけるのか、そしてロート製薬がどのような想いで研究を続けてきたのかをご紹介していきます。
ビタミンCは、高い抗酸化作用により、アンチエイジングなど様々な効果が期待できる成分です。
人間の体内ではつくることが出来ず、食事やサプリメントで補う必要があり、皮膚に届けるためには、塗布することも大切です。
ビタミンCの肌への6つの効果
―ビタミンCの種類と特徴
ビタミンCは、「ピュアビタミンC」と「ビタミンC誘導体」の2種類に分けられます。
ピュアビタミンC
名前の通り、純粋なビタミンC(アスコルビン酸)のこと。
つけた瞬間からすぐにビタミンCとしての効果を発揮してくれるため、「活性型ビタミンC」や「即効型ビタミンC」などとも呼ばれています。
ビタミンC誘導体
ピュアビタミンCに化学修飾をすることで、安定化させた成分。
ピュアビタミンCよりも安定かつ、肌に浸透しやすいのが特徴で、様々な種類があります。
体内の酵素で誘導体部分が切られてビタミンCとして働くため、時間をかけて効果を発揮します。
―ロート独自の技術で、ピュアビタミンCの弱点を克服!
ピュアビタミンCには、
・肌に浸透しにくい
・水、空気、光、熱などに弱く、壊れやすい(=不安定)
という大きな弱点がありました。
ロート製薬は、こうした性質を克服し、ピュアビタミンCの効果を最大限に引き出すために、約20年にわたり地道な研究を積み重ねてきました。
その結果、不安定なピュアビタミンCを安定してスキンケア製剤に配合でき、肌への浸透性を高める独自技術を確立。
これにより、ピュアビタミンCの力を余すことなく肌に届けることが可能となり、数多くの特許も取得しています。
―ビタミンCのさらなる可能性
ロート製薬の研究により、ビタミンCには肌の老化予防だけでなく、遺伝子レベルで皮膚自体を若返らせる可能性があることもわかってきました。
まだ解明されていない機能も多く、ビタミンCはこれからも進化が期待される成分です。
ロート製薬は、その可能性を信じて、今後も研究を重ねてまいります。
ヒアルロン酸は、私たちの体内のさまざまな場所に存在する成分で、特に皮膚に多く含まれています。
抜群の保水力を持ち、わずか1グラムで約6リットルの水分を保持できるほど。
肌のうるおいを保つうえで欠かせない成分として、重要な役割を担っています。
ヒアルロン酸の肌への2つの効果
―ロートの独自研究で発見!ヒアルロン酸の新たな効果
【1】紫外線を浴びた後の「炎症」を抑える働き
紫外線を浴びたとき、肌がヒリヒリすることがあります。
これは紫外線によって肌細胞がダメージを受け、炎症が起きている状態です。また、ヒリヒリを感じなくても、肌の内部では小さな炎症が進んでいる場合もあります。
こうした炎症に対して、ロート製薬の研究により、低分子ヒアルロン酸、高分子ヒアルロン酸、超低分子ヒアルロン酸のそれぞれに、紫外線による肌の炎症を抑える働きを持つことを確認。さらに、分子量の違いによって、そのメカニズムが異なることも明らかにしました。
つまり、ヒアルロン酸には紫外線ダメージから肌を守る効果が期待できるということです。
【2】肌のバリア機能を強化
ロート製薬が独自に開発した「乳酸発酵ヒアルロン酸」が、皮膚の細胞同士をつなぐ接着剤のような役割を果たす「カドヘリン」の遺伝子発現を高めることを確認。
この働きによって細胞同士の隙間が少なくなり、肌本来が持つバリア機能を強化。うるおいが逃げにくく、外部刺激の侵入を防ぐ効果が期待できます。
ヒアルロン酸にはさまざま種類があり、それぞれに異なる特性や働きがあります。
ロート製薬では、数種類のヒアルロン酸を組み合わせて、「肌に届ける」×「効かせる」研究にこだわっています。
セラミドは、肌の角質層にある細胞間脂質の主成分で、外からの刺激を防ぎ、肌の中のうるおいを守る大切な役割を果たしています。
細胞間脂質は、水と脂質が規則正しく重なり合う「ラメラ構造」形成。これが肌のバリア機能となっています。
健康でうるおいのある肌を保つために欠かせない成分であり、過度な洗顔や加齢などによってセラミドが減少すると、乾燥肌や敏感肌の原因となります。
セラミドの肌への2つの効果
―肌バリアの要、セラミドの多様性
角質層には、さまざまな種類のセラミドが存在しています。
実はこの「多様性」が、肌を守るうえでとても大切なのです。
同じ種類のセラミドばかりだと、環境によってはバリア機能が一気に低下してしまうことがあります。また、肌質によって不足しやすいセラミドの種類が異なるため、複数種類のセラミドをバランス良く補給することが、健やかな肌を保つカギとなります。
レチノールとは、必須栄養素であるビタミンAのことで、肌のターンオーバーを促進し、コラーゲン生成を促す成分です。その働きから、シワ、シミ、ニキビなどの肌悩みを改善し、エイジングケアの分野で注目を集めている成分です。
レチノールの肌への4つの効果
―レチノールの副反応「A反応」とは?
レチノール配合の化粧品を使い始めると、一時的に赤み・かゆみ・乾燥・皮むけなどの症状が出ることがあります。
この一時的な副反応は「A反応(レチノイド反応)」と呼ばれています。
皮膚中のレチノール濃度が急激に上昇することが原因のひとつと考えられており、肌に負担をかけずに効果をしっかり引き出すには、徐々に肌をならしていくことが大切です。
―「攻め」と「守り」の両立を目指した、ロートのレチノール研究
レチノールをより安全に、安心して使っていただくために、ロート製薬では長年にわたってレチノール研究を重ねてきました。その結果、2つのアプローチでA反応を起こりにくくしながら、効果をしっかり届ける技術開発に成功しました。
【1】レチノールの浸透速度をコントロールする技術
レチノールは浸透速度が速すぎると、肌への刺激も強く出てしまいます。
そこでロート製薬は、医薬品の効果を高めつつ副作用を抑える「ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)」という技術に着目。
この考え方を応用し、レチノールをゆっくりと穏やかに浸透させる独自技術を開発しました。
【2】レチノールの有効性を保ちながら、A反応も抑制する成分の発見
ユーカリの葉から抽出される「ユーカリ油」は、消炎・鎮痛・解熱・殺菌作用を持つ医薬品成分として知られています。
この「ユーカリ油」が、レチノールの効果を保ちつつ、その安全性を高める可能性があることが、ロート製薬の研究により明らかになりました。
いかがでしたか?
ロート製薬では、お客様の美と健康を支えるために、皮膚の基礎研究をはじめ、再生医療やバイオサイエンス、先端皮膚科学など、さまざまなサイエンスに取り組んでいます。
確かなサイエンスに裏打ちされた、高品質な製品をお届けできるよう、これからも研究を続けてまいります。