スキンケア成分辞典 「ビタミンC」
ビタミンCとは水溶性のビタミン類の一種のことで、別名を「アスコルビン酸」と言います。
<目次>
・ビタミンCはどんな食べ物から摂取できるの?
・必見!ビタミンCの6つの働き
・人間はビタミンCを自分の体内で作り出せない
・肌のためには、直接塗る!が効率的
・塗るビタミンCは2種類。ピュアなビタミンCとビタミンC誘導体
・ビタミンCは朝塗るの?夜塗るの?
・ビタミンCの効果は濃度に比例する?
・スキンサイエンスで解き明かす、新たなビタミンCの機能
ビタミンCはどんな食べ物から摂取できるの?
ビタミンCは、柑橘類に含まれているイメージを持っている人も多いですよね。レモンやグレープフルーツなどの柑橘類以外にも、キウイフルーツ、イチゴ、菜の花、緑茶などにも含まれています。
サプリメントなどでもビタミンCを摂取することもできます。
必見!ビタミンCの6つの働き
シミ予防(メラニン合成阻害)
ターンオーバー(新陳代謝)を促進
コラーゲンの合成を促進
すでにできたシミ*の色を薄くする
(メラニン色素の淡色化)
抗酸化作用
角化の正常化
ビタミンCはマルチな働きがある成分です。お肌にとってうれしい働きがたくさん。例えば、ビタミンCは、皮膚や腱、軟骨などの結合組織を構成するコラーゲンというタンパク質の合成に不可欠なビタミンです。コラーゲンはなんとなく美肌に欠かせないもの!という印象をお持ちの方も多いかもしれませんが、コラーゲンはビタミンCがないと作り出せないんですよ。
またシミを作らせないという予防の働きもあり、またすでにできたシミ*の色を薄くする、メラニン色素の淡色化ができるのも特徴です。
◎ビタミンCの圧倒的な抗酸化力による美容効果
毛穴の
黒ずみ・
開き
肌トーン
初期の
シワ
キメの
乱れ
ニキビ肌
ざらつき
シミ
くすみ
* 単量体メラニン
人間はビタミンCを自分の体内で作り出せない
生体に必要不可欠なビタミンC。しかもビタミンCの不足は老化を4倍加速させるとも言われています。なのに、人間は体内でビタミンCを生合成することができないんです!
だから、日々の食事から摂取する必要があります。しかしビタミンCは壊れやすいことや代謝されやすいことなどから、本当に充分なビタミンCを食物から摂ろうとすると1日必要量の3倍もの量をとる必要があるともいわれています。
また「ビタミンC」は体内に貯められない成分のため、一度に大量に摂ってもあまり意味がないので、「一度に大量」ではなく「朝昼晩に分けて」摂ることも意識しましょう。
肌のためには、直接塗る!が効率的
ビタミンCは体内のあらゆるところに必要なビタミンなので、ほとんどが脳や肝臓などの臓器で使われてしまいます。さらに皮膚は面積が広いため、食事やサプリメントからでは、皮膚に充分な量のビタミンCを届けることはできません。肌にビタミンCを届けるには、直接、ビタミンCを塗布することが一番効果的な方法と言われています。
塗るビタミンCは2種類。
ピュアなビタミンCとビタミンC誘導体
ピュアビタミンC
ピュアビタミンCは、その名の通りビタミンCそのものです。つけた瞬間からすぐにビタミンCとしての効果を発揮してくれます。「活性型ビタミンC」や「即効型ビタミンC」などとも呼ばれています。
ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体とは、ビタミンCに誘導体がくっついた状態のものです。ピュアビタミンCに化学修飾をすることで、安定化させた成分なんです。この誘導体の部分が体内の酵素で切られて、初めてピュアビタミンCとして働くので、じわじわと時間をかけて効果を発揮します。
ビタミンCはとてもデリケート。水、空気、光、熱、酸素などに弱く、壊れやすい特徴があります。
また、お肌は皮脂膜で覆われているため、水溶性のビタミンCは肌表面になじみにくく浸透させることも難しいんです。
だからピュアビタミンCをスキンケア成分として化粧品などに配合するのはとても難しいと言われています。安定させて浸透しやすくするためにビタミンC誘導体が用いられることもあります。
どうしてピュアビタミンCがいいの?
ピュアビタミンCは、ビタミンCそのものなので即効性があります。なぜ、即効性が大切かというと、紫外線を浴びるとたった数分で活性酸素が生じて、次々と肌ダメージを引き起こし、しみやしわの原因になってしまうんです。
抗酸化作用のあるビタミンCを、効かせたいところにすぐに届けるためには、即効性のあるピュアビタミンCがぴったりなんですよ。
ビタミンCは朝塗るの?夜塗るの?
朝も夜も両方のスキンケアにビタミンCケアを取り入れるのがおススメ。
紫外線への効果を最大化するなら、朝と夜両方のスキンケアに取り入れてくださいね。
紫外線を多く浴びた日の集中ケアとして、夜に使用している人も多いかもしれませんが、夜だけでなく朝にも使用したほうがいいというデータもあるんです。
ビタミンCの効果は濃度に比例する?
ビタミンCは肌へのUVダメージを防ぎ、しかも、濃度が高いほど効果が高まると言われています。しかし濃度が高いということは、それだけ多くの量のビタミンCを製剤に溶かさなければならないということです。この「溶かす」技術というのもとても重要なのです。
スキンサイエンスで解き明かす、新たなビタミンCの機能
最新皮膚科学で、シミにアプローチすることが分かりました。
ビタミンCは、メラニンが表皮細胞に受け渡されるのをブロックするんです。さらにビタミンCが高濃度の方が効果が高いことも分かりました。
また先端医療研究で、時計の針が巻き戻せる可能性も見出されています。
老化や病気の原因の一つとかんがえられるメチル化現象にビタミンCが深く関与。ビタミンCによって時計の針が巻き戻せる可能性があり、今も研究が進められています。
いかがでしたか?実はとても奥深いのがビタミンC。ロート製薬では、約20年以上ビタミンCの研究を続けており、まだまだビタミンCの可能性を探索しています。健やかな肌のためにもビタミンCは欠かせない成分なので、ぜひスキンケアにも取り入れていきたいですね。
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