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2022/08/24

たかが便秘!?いいえ、便秘は早めに治すことが大切!

みなさん便秘で悩んでいませんか?健康な人の基本的条件として、快食、快眠ならびに快便の三原則が必須ともいわれています。便秘は、若い女性に多いという印象を持っている方もいらっしゃると思いますが、実は年齢を重ねると便秘で悩む人は男女共に多くなります。慢性的な便秘症状は,生活の質に影響を及ぼすだけでなく,放っておくと重大な病気につながるリスクも。たかが便秘ではないので、今のうちからしっかりその原因と対策を知ることも大切です。今回はそんな「便秘」についてのお話です。

便秘で悩むのは若い女性だけではない!

便秘とは、「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています*。次の2つのタイプに分けられます。

便秘とは

  • (1)

    排便の回数や量が少ないため、便が腸の中に滞るタイプ

  • (2)

    量や回数は問題ないが、便が快適に排出できず、残便感があるタイプ

特に女性は、若い世代から便秘で悩む人は多いけれど、年齢を重ねると、男女共に便秘は増えていくんです。若い人からお年寄りまで悩む人多い便秘。できることなら便秘で悩まずに、快適に過ごしていきたいですよね。そのためには、若いうちから便秘の原因を知り、便秘になりにくい生活習慣に改善することが大切です。

*「慢性便秘症診療ガイドライン2017」(日本消化器病学会関連研究会慢性便秘の診断治療研究会・編)により

知っておきたい、身近な“便秘の原因“

便秘では、特に食事が原因のケースが非常に多くみられます。例えば、脱水のような状態になると、体は便からより多くの水分を吸収して血液中に水分を蓄えようとするため、便秘になりやすくなります。なので便秘を解消するには、水分をとることも大切。また食物繊維など栄養のバランスも考え、3食きちんと食事することもポイントです。食生活のポイントを知ることで、便秘を防げることもできるので、ぜひ今からはじめてみましょう。

そのほかにも一般的な便秘の原因は次のようなものがあります。

<便秘の一般的な原因>

  • 食事の変化
    水分摂取量の減少、低繊維食、肉類中心の栄養の偏った食生活
  • 排便を遅くする薬
    抗コリン採用のある薬、例えば一部の抗ヒスタミン薬など
  • 排便困難
    腸が、直腸から便を押し出す、十分な力を出すのが困難
  • 下剤の乱用
    下剤や浣腸を頻繁に使用している場合、その助けなしでは排便できなくなることもあります。

また、便秘のあまり一般的でない原因としては、腸ねん転や、腸閉塞などの病気や、大腸がんや大腸ポリープの可能性も考えられます。女性の場合は子宮筋腫で病巣が大きくなったために、腸管を圧迫して便秘になるというケースもあります。

食生活や、生活習慣を改善しても、頑固な便秘が良くならない場合は、一度お医者様に相談してみましょう。

便秘だと、肌トラブルが起こる?!

便秘になると、顔に吹き出物が増えた経験はありませんか?便秘と肌トラブルには密接な関係がある可能性があるんです。

便秘になると、ニキビ、肌荒れ、くすみなどのお肌のトラブルが起こりがちです。これは自律神経の働きが悪くなり、皮膚の血行が悪くなるためだからと言われています。また、便秘でお腹の中に何日も便をため込んでしまうと、腸の中で便の腐敗が進み、悪玉菌が大量に増えてしまいます。すると有害物質が発生し、さらに腸から吸収され、血液中に溶け込み、全身に到達してしまうんです。この有害物質も、肌荒れの要因となっています。 さらに、便秘になって食欲が落ち、大切な栄養素が摂れないことでも肌荒れは起こる可能性があります。

このように、便秘はお肌と深い関係があるので、腸内環境を整えることはとっても大切なんですよ。毎日気持ちのいいお通じがあると気分も良くなりますよね!快便生活を目指し、お肌も毎日もイキイキと過ごしたいですよね。

便秘対策、やるべきことと、やらないほうがいいこと

○1日3食食べる!特に朝食は大切!

「硬い物は便秘によくない」と思い、やわらかい食べ物を選んで食べるのはNG!かえって便が硬くなることもあります。繊維質の多いものをよく噛んで食べるようにし、水分はこまめに摂りましょう。便がふくらみやわらかくなりますよ。

○トイレは我慢しない!

便意を我慢するのはNGです。便秘を正しく治療し、健康的な生活をしていれば、自然に便意を催すようになってきます。

〇温水洗浄便座では肛門の外側だけを洗う

水の勢いをつけて、肛門の奥を刺激して排便を促している人もいるかもしれません。しかし、これは便秘を悪化させる原因にもなります。直腸の粘膜が傷つき、便意の感覚も衰えていくことも考えられるので、水の勢いを弱くして、肛門の外側だけを洗うようにしましょう。

〇市販の便秘薬について

刺激性下剤の成分が使われている場合は、クセになってしまうような習慣性もあるため、使い過ぎには注意が必要です。 市販薬には、腸の中に水を集めて、硬くなった便を柔らかくするような非刺激性の便秘薬もあります。

知っておこう!便秘の時に使う市販薬

まずは便秘にならないように、しっかりと食生活や生活習慣を見直すことが大切ですが、それでも便秘になってしまうことはありますよね。そんな便秘の時に使うお薬としては、「整腸薬」や「下剤」があげられます。

●整腸薬

「整腸薬」は腸の働きを正常に戻すために、腸内細菌のバランスを整える薬のこと。腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やして、腸内環境を改善する薬です。作用は穏やかなので、きちんと排便できる体になるために、補助的に使用するといいでしょう。

●下剤(便秘薬)・浣腸

「下剤(便秘薬)は、腸を刺激して排便を促す刺激性のものと、便をやわらかくして排便しやすくする非刺激性ものがあります。

  • 刺激性下剤
    腸粘膜を刺激して、ぜん動運動を活発にする薬。効き目が強い反面、使い続けるとだんだん効かなくなったり、腹痛を伴うことがあると言われています。
  • 浣腸剤
    肛門から挿入して、直腸にダイレクトに刺激を与える薬で、最も速効性があると言われています。
  • 非刺激性下剤
    腸の中に水分を集めることで、便をやわらかくして排便しやすくするとともに、大腸のぜん動運動を促す薬。クセになりにくいタイプと言われています。

便秘薬を使う場合は、説明書などに書かれている最小量から試してみてください。もちろん、同時に生活習慣の改善も大切です。用法用量内で増量してみて、それでもダメな場合や何度も便秘を繰り返す場合は、他の病気が隠れている可能性もあるので、病院を受診することをおススメします。

オススメ!便秘に効くツボ&体操

ここでは、簡単、お手軽、気持ちいい!便秘に効くツボや体操をご紹介します。ぜひやってみてくださいね。

●ツボ編

人間のカラダには約360余りのツボがあり、便秘に効くツボもあります。ツボは左右対称にあるので、両方とも指圧しましょう。1カ所につき3~5回くらい、ゆっくりと、もみほぐすように押すのがオススメ。

手のツボ:合谷(ごうごく)

親指と人差し指の付け根の骨が交わるところの内側。対側の手の親指と人差し指で、はさんでもみましょう。

腹のツボ:天枢(てんすう)

おへそから指幅3本分外側のところで、左右どちらにもあります。ここを左右同時に、人差し指・中指・薬指を揃えて、お腹が軽くへこむ程度に押してください。

 

●体操編

バタ足&おしりたたき体操!

手を顔の下に置いてうつぶせで寝て、水泳でばた足をするように、ひざを伸ばしたままゆっくりと大きく上下させます。10回くらい行いましょう。
さらに余裕がある人は、今度は左右交互にひざを曲げて、かかとで軽くおしりをたたいてください。20回くらいが目安です。

 

●お腹ぐるぐるマッサージ

お腹の上に両手を重ねて置き、時計回りに円を描くようにさすってください。強く押さず、なでるように10~20回くり返しましょう。

いかがでしたか?便秘は色々な身体の不調にもつながってしまうので、早め早めに治していきたいですよね。生活習慣や食生活を見直すことから始めてみましょう。毎日快便!を目指して、いい一日のスタートが始められますように。

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