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2020/05/20

「食」でヒトと社会、地域まで健康に。「はじまり屋」の野菜作りに込めた想い

ロート製薬が皆さまにお届けしているのは、医薬品や化粧品など、美と健康にまつわるアイテムがお馴染みですが、“野菜”も大切な商品の一つ。あまり知られていませんが、実は味わい豊かな野菜も作っています。
私たちが目指すのは「薬に頼らない製薬会社」です。薬は病気や怪我を治し、健康へ導く大切なものですが、「本当の健康は薬が必要でなくなることではないだろうか」、そんな想いで健康を根本から見直すために、「食」からはじまる真の健康に挑戦。製薬会社の枠を超えて安心・安全でおいしい食材を生み出す農業に着手したのです。そうして生まれたロート製薬が手がける農業法人「はじまり屋」と、その舞台となる奈良県宇陀の地についてご紹介します。

安全でおいしいオーガニック野菜を作りたい

ロート製薬に農業を専門とする事業部が立ち上げられたのは2013年。農業法人「はじまり屋」はその翌年に奈良県宇陀市で設立されました。
「はじまり屋」が目指すのは、
“自然や季節にまっすぐ向き合い、豊かな奈良の土地が育んだ美味しい野菜を作ること”
“ひとりひとりを、社会を、もっともっと健康にしていくために、常に高い意識をもち、安全でおいしいオーガニック食材を提供すること”
ただ野菜を作るのではなく、農業を通じて健康の本質を学び、さらにその土壌となる地域まで健康に元気にするのが目標です。

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“薬発祥の地”と言われる宇陀の力強い自然環境

農地を構える奈良県宇陀市は、『日本書記』に「日本で初めて“薬猟(くすりがり:薬効のある鹿の角を取り、薬草を摘む行事)”が行われた」と記されている地域。江戸末期には国産生薬を扱う和薬店など、薬にまつわる店がたくさんあったそうで、ロート製薬創業者の山田安民が生まれた地でもあります。他にもよく知られている製薬会社の初代社長を多く輩出しており、昔の薬問屋の風情を残す歴史文化館「薬の館」には、当時の看板や薬瓶など、貴重な資料が残されています。
そんな薬発祥の地と言われる宇陀は、豊かな土壌、澄んだ空気、奥大和の山々から流れる豊富な水、昼夜の寒暖差など、古くから多種多様な薬草が育つ理想的な条件がそろっています。「土地そのものに力があるこの場所なら、目指すものが作れるはず!」そんな確信をもって、標高350メートルの農地で野菜作りが始まりました。

イメージ奈良県宇陀市の風景。

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イメージ宇陀市大宇陀歴史文化館「薬の館」。

日本がもっと元気になるために、地方の未来を考える

漢方の特産地ともいうべき宇陀は、古くから生薬が育つ恵まれた自然環境である一方で、平野から山へつながる、いわゆる中山間地と呼ばれる傾斜が多い土地ゆえに、平坦な耕地が少ないことや過疎化など様々な問題も抱えています。そのため、この地での農業は衰退へと進み、後継者不足も深刻な問題となっていました。
そこで、この素晴らしい土壌が枯れてしまわないよう、ロート製薬は地域活動を開始。2015年に奈良県と包括提携を結び、農村地域の活性化や人材育成、生薬栽培の復活にも取り組んでいます。
日本が地方からどんどん元気になっていく。ロート製薬はそんな未来を信じています。

イメージ奈良県宇陀市にある「はじまり屋」の農地。

持続可能な“循環型有機農業”にこだわる理由

おいしい野菜を作るために環境に負担を与えては、せっかくの豊かな土壌もいずれ健康でなくなりかねません。真の健康を追求する「はじまり屋」だからこそ、挑むのは環境負荷が小さい持続可能な農法でなくては。そんな目標を掲げてたどり着いたのは、農薬や化成肥料を使わない“循環型有機農業”でした。現代の農業の多くは環境に大きな負荷を与えがちですが、半世紀前まで受け継がれていたこの農法は、少ない生産資材で農産物を作ることができるのが大きなメリット。ただし、とても手間がかかります。
けれども負荷を少なくすることで、今も未来も安全で品質のよい、生命力あふれるおいしい野菜を作り続けることができるのです。そうして作る野菜は、2019年に有機JAS認証(化学物質に頼らず、自然界の力で生産された食品を表す)を取得することができました。

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苦労を重ねて実を結んだ、味わい深い「はじまり屋」の野菜たち

痩せた土地で育った野菜は味わいが足りないと言われますが、「はじまり屋」の野菜はとても濃厚!
にんじん、玉ねぎ、リーフレタスやベビーリーフなど、どれも味がしっかりとしていて、その甘味には皆さん驚かれます。旬にこだわって栽培しているのも、持ち味が最大限に活きる理由なのです。

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今でこそおいしい野菜を作れるようになりましたが、「はじまり屋」として農業を始めた当時は試行錯誤の毎日。
そこで、「はじまり屋」の立ち上げに参加したロート社員のさっさんに、当時の苦労や今後の目標について聞いてみました。

さっさん

語ってくれたのは、

ロートネーム:さっさん

「農業技術や農法を研究しておられるプロ農家の方に基礎的な技術を教わりながら、慣れない農業を始めたものの、鹿や猪の獣害対策や夏の雑草との戦いなど、里山での農業の苦労や難しさを痛感するばかり。度重なる失敗から多くを学び、技術改良を重ねて、ようやく納得できるものを生産できるようになりました。
けれどもまだまだ勉強の毎日。もっと安全で高品質なおいしい食材を作れるように、常によりよい土づくりに取り組んでいます。さらに、周辺の農家の方々との協業や、社会と地域に価値を生み出していくことも、今後の大きな目標ですね。自然を相手にするのは大変ですが、ヒトの健康が日本の未来を創ると信じ、日々畑と真剣に向き合っています。」

力強い土壌から生まれた濃厚な野菜はコチラから!

「はじまり屋」で大切に作った野菜は、薬膳と栄養学をベースにしたメニューを楽しめる「旬穀旬彩レストラン」をはじめ、大阪や東京、名古屋のレストランなどで使われています。葉が枯れ始める時期まで土の中で熟させた完熟にんじんのジュースや、特別栽培の玉ねぎをたっぷり使ったドレッシングは、HPからご購入いただくこともできるので、ぜひお試しくださいね。

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・ご購入はこちら
はじまり屋 公式サイト
ロート公式通販サイト

・「はじまり屋」の野菜が食べられるお店の情報は、こちらからチェック!

地方の豊かな土地を守り、未来へつなぐこと。
今も未来も安全でおいしい野菜を作り、食を通して人々の健康を支え続けていくこと。
どちらもロート製薬の大切な目標です。

・出典元:太陽笑顔fufufu

1人のメンバーがいいね!と言ってます。
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