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2021/01/13

【ロート社員の海外現地レポート】香港で「50の恵」ヘアケアが大人気!独自に進化する秘密をレポート

今や世界各国にお届けしているロート製薬のアイテムは、時には日本以上に愛されたり、独自に発展することも珍しくありません。香港で大人気の「50の恵」がその一つです。

日本で「50の恵」といえば、贅沢なうるおい感で美肌へ導くスキンケアをイメージする方が多いと思いますが、香港では圧倒的にヘアケアが有名。
中でも育毛剤が高く支持されていて、香港のヘアトリートメント部門でトップシェアを誇るほど大人気なんです!ラインナップも幅広く、日本にはない男性用ラインが独自に開発され、大ヒットを続けています。

世界各国のリアルな情報をお届けする海外レポート第3弾では、香港の現地スタッフに、美容事情や「50の恵」のヘアケアをヒットに導いたストーリーなどについて詳しく聞きました。

香港メンソレータム社 企画担当 Phoenixさん

語ってくれたのは

香港メンソレータム社 企画担当 Phoenixさん

メイクやスタイリングで“飾る”より、肌や髪本来の美しさを求める香港女性

――まずはじめに自己紹介をお願いします。

香港生まれの香港育ち。約7年前に香港メンソレータム社に入社以来、ずっと「50の恵」のマーケティング業務を担当しています。他にも、スキンケアから医薬品まで幅広いアイテムに携わっています。日本のロート製品を香港マーケットに導入すべく、日々奮闘しています。

――香港の方は、日本製品についてどんな印象を持たれていますか?

香港の女性は、スキンケアやメイクアイテムだけでなく、医薬品、果物、おやつまで、日本製のものが大好きです。日本人はものづくりに対して真面目なので、医薬品の信頼度が高いのはもちろん、化粧品も大人気なんですよ。
欧米のブランドが好きな人もいますが、同じアジア人なので、香港の女性の肌色や肌質、肌悩みに合うと、日本のブランドを愛用する人が多いです。
また、日本の化粧品はパッケージがかわいいので、持っているだけで幸せな気分になりますね。

――香港女性の美容意識について教えてください。

香港の女性は肌そのものの美しさを求める傾向があり、スキンケアについての意識が高いですね。
メイクも毎日するものではなく、するとしても厚塗りはせず、ナチュラルな仕上げ派が多いようです。だからこそ、素肌のお手入れは重要!
スキンケアの中でも特にアンチエイジングを重視していて、多くの女性が25歳ぐらいからリフトアップやシワ対策のケアを始めます。

ただし、時間や手間のかかるステップスキンケアよりも、美容液やフェイスクリームなどのワンアイテムを取り入れて、効率的なお手入れが主流。お金を惜しまずエステやクリニックに通うなど、コツコツ自分でお手入れするより、他力本願なところがありますね(笑)。

――香港ならではの美容法ってありますか?

香港の女性は、外からのお手入れだけでなく、身体の中からきれいになれるように“食”にとても気を使います。例えば、乾燥しがちな秋冬は、身体がうるおうと言われる薬膳の梨のスープを飲みます。

また中医学では、冷たいものは女性によくないと言われているので、香港人が愛する名物ドリンクのアイスレモンティーを頼む際も、多くの女性は「氷少なめ」で注文します。
さらに、甘いものは老化につながると考えて、氷も甘さも控えめで頼む人が多いんですよ。だから香港の女性にとっては、日本のお菓子はちょっと甘すぎますね(笑)。

運動でのアンチエイジングも重視しているので、ヨガや山登りなどのスポーツも人気です。

――どうしてそれほどアンチエイジングが求められるのですか?

考えられる理由の一つに、女性が働き続ける社会背景があります。香港の多くの家庭は共働きです。家政婦文化が成熟しているので、女性は結婚・出産しても、家事や育児を家政婦さんに助けてもらいながら働き続けるのが一般的ですし、昇進してトップになることも夢ではありません。

だからこそ見た目のきれいさや、きちんと感は重要ですし、職場での信頼感にもつながるため、エイジングケアを求める女性が多いのです。
また、仕事が忙しくて何事にも時間が足りないのが香港女性の現実。「良い状態の素肌を保っていれば、メイクも薄くて済む」と、メイクにかける時間を短縮するためというのも理由の一つですね。

――ヘアケアにも、エイジングケアが重視されていますね。

仕事で忙しい香港の女性は、メイクと同様に髪のスタイリングにもあまり時間をかけません。そのため、スタイリングしやすいショートカットやストレートスタイルが人気ですが、ブローやアイロンの手間が省けるからとパーマをかけたり、あまり髪型を変えない分、カラーで新鮮さやおしゃれ感を出そうと髪を染める人も多いんです。

そうすると髪はダメージを受け、ぺしゃんとコシがなくなったり、抜け毛が増えてしまい、老けて見えてしまうこともあります。そのため、ヘアのエイジングケアへの意識も高まったという経緯があります。実際、美容院でトリートメントしてもらったり、自宅で髪質改善のトリートメントを使う人が多いです。

市場分析から香港のヘアケアニーズを確信!地道な活動で人気商品に!

――日本では「50の恵」はスキンケアが主力ですが、香港ではどうしてヘアケアに力を入れたのですか?

先ほどお話したように、香港の女性は、肌や髪そのものの美しさを求めます。そのためスキンケアの需要は高く、肌のエイジングケアをうたう商品は、数え切れないぐらい店頭に並んでいます。
一方、髪のエイジングケアはというと、香港のヘアケア商品は髪の毛だけに注目したものがほとんどで、「50の恵」の育毛剤のように、頭皮までケアできる商品はありませんでした。

「髪の土台となる頭皮を元気に整えることで、髪にハリ・コシが戻り、ぺたんこ髪や抜け毛の改善を目指す」。
このアプローチは、髪そのものの美しさを求める香港の女性にきっとマッチする。さらに、「50の恵」は日本で長年販売されているブランドなので、商品の効果もきっと期待できる!

そう思い、お客様へのテストを始めると、ほとんどの方から高い評価をいただき、さらに2~3週間後には髪の変化を実感する方も多くみられました。そのような背景やテスト結果を分析し、改めて実力を確信。香港で「50の恵」のヘアケアが受け入れられる!チャンスがある!と強く感じたので、注力することを決意したのです。

――「50の恵」の商品の実力に自信を持てたんですね。

ただ、はじめは順調にはいきませんでした。“髪のエイジングケア”は、当時の香港にない発想や切り口だったので、なかなか販売店(ドラッグストア)に受け入れてもらえなかったんです。

メンソレータム社は医薬品やスキンケアでよく知られていますが、ヘアケアの知名度は低かったうえに高価格。「香港の女性は、サロンでは高い料金を払ってトリートメントをしても、自宅でのケアにこんな高いものを使うのか?」と懸念されました。

販売店にヘアケア市場のポテンシャルを丁寧に説明し続け、やっと「50の恵」が香港の店頭に並び、お客様に手にとっていただけるようになったのです。

――実際の売れ行きはどうですか?

「50の恵」は、香港では高価格帯の商品ですが、確実に売れています。たまにセールに出ると、あっという間に商品が棚から消えてしまうほど。香港ヘアトリートメントカテゴリーの販売数No.1を獲得し、数多くの雑誌で受賞もしているんですよ。

更に、髪のエイジングケアブランドとして香港で広く受け入れられてから、日本にはない「50の恵」の男性用ヘアケアも香港で発売しました。私たち香港メンソレータム社が企画して、ロート製薬本社と協力しながら開発した香港独自のアイテムです。

※ Nielsen、2015年2月~2018年1月 香港ヘアトリートメント商品小売販売実績データによる

――男性用のヘアケアを開発したのは、どうしてですか?

「50の恵」の育毛剤を発売後、市場調査やお客様へのインタビューを進めるうちに、男性のユーザーが一定数いることに気づいたのです。抜け毛の改善や髪のハリ・コシの回復を求めて使っていたり、商品を使って効果を実感した女性がパートナーに勧めたケースもありました。男性も、女性と同じように髪のエイジングケアを求めていたのです。

香港の男性は、洗顔や肌のケアは手を抜きがちですが、髪は毎日ワックスを使ってキメキメにセットします(笑)。そのせいで髪にかなり負担をかけているので、ハリ・コシ・ボリュームが気になるようです。
ただ、求める効果は同じですが、男性と女性では必要なヘアケア成分も、使用感も、パッケージの好みも異なります。そこで、男性のヘアケアに適した成分を配合し、よりすっきりとした使用感に調整し、シャープにデザインした容器で、男性専用の商品を提案したのです。

――日本にはない商品まで販売し、「50の恵」は大きなブランドに育ちましたね。

2013年に「50の恵」を香港に導入して以来、私たちは次々と新しいことに挑戦し続けてきました。今では香港のヘアケア市場の構図を変えたと言えるほど、多くのお客様に愛していただいていますが、導入当時は、販売店の方に「こんな高価なヘアケアが売れるのか?」となかなか取り合ってもらえませんでした。
ただし、数年後に男性用の「50の恵」商品を提案した時には、「やっと男性用も出た!これは売れるよ!」と歓迎されたほど。それも、ブランドが確実に成長した一つの証だと思います。

これからも香港の人々の髪の悩みに合った商品をどんどん提案していきたいと思います。「Age Well,Live Well」を全力でサポートします!

「50の恵」のヘアケア商品が、香港の人々にこんなにも愛されていると知って驚きましたが、今回の記事で、その魅力と実力を改めて認識できました。香港と日本では展開する商品が違いますが、白髪や抜け毛、ぺちゃんこ髪などが原因の“老け見え”問題にアプローチするというコンセプトはどちらも同じです!髪のことでお悩みの方は、ぜひ日本で発売されている「50の恵」のヘアケア商品をお試しくださいね。

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4人のメンバーがいいね!と言ってます。
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