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2020/03/04

紫外線に挑む!進化し続けるロート製薬の日やけ止めの歴史

紫外線がだんだん気になる季節になりますが、日やけ止めをお使いの方も多いのではないでしょうか。シミ、そばかす、しわ、ハリの低下の原因ともなる紫外線。美しい肌のままでいるために、紫外線対策はとても重要です。そんな紫外線対策には欠かせない「日やけ止め」については、ロート製薬もこだわりを持って長年研究に取り組んできました。そこで今回は、試行錯誤しながら進化してきたロート製薬の日やけ止め研究の歴史について、日やけ止め開発のプロに話を聞きました!

ロートネーム わらっち

この人に聞きました!

開発担当:ロートネーム わらっち

① 水にも汗にも負けない!落ちにくい日やけ止めを追求
「ウォータープルーフ」時代

1993年(平成5年)頃、「日やけ止めは水ですぐに落ちてしまう」ということが当たり前でした。海やプールに入ったときはもちろん、夏場の汗でも簡単に日やけ止めが落ちてしまう。でもそれでは、せっかく塗っているのに意味がないことに。日やけ止めは「水で落ちない」耐水性が求められる時代となりました。

そこでロート製薬では、“強い日差しの下で、思いっきり楽しんで欲しい!”という想いのもと、耐水性があり強烈な紫外線をしっかり防げる日やけ止めの開発をスタート。手探り状態で試行錯誤した中から生まれたのが、「サンプレイ」シリーズでした。

発売時のメンソレータムサンプレイ

発売時のメンソレータムサンプレイ

開発裏話

初代サンプレイもそうでしたが、当時はまだ、日やけ止めの乳化技術はO/W型(オイルインウォーター)という、外側が水で中に油が入っている形の乳化型が主流でした。これだと外側が水なのですぐに落ちてしまいます。「水に落ちない日やけ止め」を作るには、従来の処方とは全く異なる考え方が必要でした。そこでチャレンジしたのが、外側が油で中に水が入っている、W/O型(ウォーターインオイル)という乳化型。従来のもとは逆に、外側が油のため、水をはじいてくれると考えたのです。当時は誰もノウハウもなく、手探り状態で試行錯誤する毎日。完成するまでにとても苦労しました。その技術は今でも応用されていて、水に落ちないウォータープルーフの日やけ止めのベースとして使われていることは、非常に嬉しいです。

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②とにかく焼けたくない!を叶えるために
「高SPF値で防ぐ」時代

1999年(平成11年)頃、SPF130の日やけ止めがあったのはご存知でしょうか?SPFとは「Sun Protection Factor」の略で、サンバーン(肌が赤くなる日やけ)の原因になる紫外線B波(UVB)を防ぐ指標です。皮膚が赤くなるまでの時間を何倍に伸ばせるか?を数値で表しており、SPF1というのは、何も塗っていない状態です。当時はSPF100前後の商品が多く、ロート製薬でもSFP130まで発売しました。日やけ止めは、ウォータープルーフ(耐水性)に加え、高SPF値でどれだけ焼けにくいかが求められる時代へと進化しました。

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1999年時のメンソレータムサンプレイ

開発裏話

日やけ止めの紫外線カット成分には、「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」があります。「紫外線散乱剤」は、粉体である散乱剤が、肌にベールを作り紫外線を乱反射させ、「紫外線吸収剤」は、吸収剤そのものが紫外線を吸収し、肌への紫外線の影響を防ぎます。日やけ止めはこの2つの成分をうまく組み合わせ、使いこなすことで作られています。

そんな中SPF値を上げるには大量の紫外線カット成分を配合する必要がありました。特に、紫外線散乱剤は汗や皮脂を酸化させるため、たくさん入れると臭くなりやすく、あの独特の日やけ止め臭が出てしまいます。また大量に配合するとダマになりやすく「白浮き」や「きしみ」などが出てしまいます。非常に使用感も悪くなってしまいました。それを解決しようと頭をフル回転して思いついたのが、粉体である紫外線散乱剤に高密度コーティングを行う事で酸化させにくいようにすること、さらに撥水加工をより緻密にすることでダマにもなりにくくできるのではと考えました。

それらの工夫により、日やけ止め臭の少なく、ダマにもならず均一に塗り広げられ、さらには白浮きやきしみなどの不快感も払拭することに成功!画期的な高SPF値のサンプレイを開発できたのです。あの時は、本当に苦労しましたが、頑張って新しい技術が出来て嬉しかったです。

1999年時のメンソレータムサンプレイ

③ 肌老化の8割は紫外線が原因!
「光老化を防ぐ」時代

2001年(平成13年)頃、規制によりSPF表記の数字は50が上限となり、それまであったSPF50以上のものはSPF50+と表記されることになりました。またPA値も新たに4段階表記となりました。
PAとは「Protection Grade of UVA」の略で、紫外線A波(UVA)を防ぐ効果の程度を表す指標です。「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」を加えた4段階に分けられ、+の数が多いほど紫外線A波(UVA)を防ぐ効果が高くなっています。
この頃注目されはじめたのが、UVA波。実は、UVA波は波長が長い分、肌の奥深くまで到達し、シミやしわの発生に大きく関わっています。紫外線を長年浴び続けることで引き起こされる肌変化「光老化」を防ぐ日やけ止めの時代がやってきました。

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開発裏話

ロート製薬は、シミなどの肌変化の約80%は紫外線の影響によるものであることに着目。「紫外線と紫外線による肌ダメージ」を徹底的に科学し研究を重ねた結果、光老化を防ぐ日やけ止め「Orezo(オレゾ)」シリーズが誕生しました。紫外線は、波長が長いほど肌の奥に侵入し、しわやたるみの一因となってしまいます。だからオレゾは、UVA波の中でも、さらに長い波長のものまでカットすることを目指しました。紫外線カット力を高めるためには、粉状の紫外線カット成分を多く配合する必要があるので、粉による「きしみ」「白残り」など、使用感の悪化が問題となっていました。これらをなんとか解決しようと試みる中で、特殊な分散技術を採用し、紫外線カット成分をナノレベルまで綺麗に分散することに成功。良い使用感と高SPF値と高PA値の両立を実現できました!ロート製薬から“光老化を防ぐ効果を発揮する日やけ止め”の最高峰と言われる商品を生み出すことができ、本当に嬉しかったです。

発売時のOrezo

発売時のOrezo

④ 365日紫外線ケアが当たり前
「毎日使う気持ちいい使い心地」時代

2008年(平成20年)頃、光老化の意識も高まり、紫外線対策はレジャーシーンだけではなく、日常的に行うものへと変化していきました。しかし、まだまだ日やけ止めには、「ベタベタする」「きしむ」「白くなる」など、使用感に対して不満の声も多くありました。毎日使うものだから、不快感を感じたくない。365日快適に、スキンケア感覚で使えるような、使い心地の良い日やけ止めが求められる時代となりました。
そこでロート製薬ではスーパーヒアルロン酸を配合し、たっぷりうるおって化粧水のような気持ちいい使用感を実現した「スキンアクア」シリーズを発売しました。

※アセチルヒアルロン酸Na(うるおい成分)

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2008年発売時のスキンアクア

開発裏話

当時は、低いSPF値であればみずみずしい商品はできたのですが、処方上、SPF50でみずみずしく気持ちいい使用感の日やけ止めを作ることは困難でした。紫外線カット成分は油性のものが多く、SPF値を高めようと多く配合するほどべたつくなど、使用感が悪くなるのです。それでも使用感を少しでも良くしようと、例えばアルコールで揮発性を上げたり、サラサラな粉体で油分のベトベト感を軽減するなど、いろいろな研究を重ねてきました。中でも特に効果的だったのは、マイクロカプセルに紫外線吸収剤を包み込むという画期的な技術。この技術により圧倒的な使用感の良さを実現することができた時は、心の底から感動しました。本当に嬉しかったです。同時に、安全性の担保も大切なので、使用感と安全性の両立を目指して試行錯誤を続け、今の処方にたどり着きました。

2008年発売時のスキンアクア

2020年春の最新アイテム登場!
汗をかいても気持ちよく塗れる
「スキンアクアスーパーモイスチャージェルゴールド」

スキンアクアスーパーモイスチャージェルゴールド

販売名:スキンアクアスーパーモイスチャージェルS
化粧品

長年、日やけ止め研究に取り組んできたロート製薬が次に目指したのは、汗をかいても気持ちよく、ムラなく塗れること。そしてたどり着いたのがこの「スキンアクアスーパーモイスチャージェルゴールド」です。独自の「ブロックベール処方」を採用し、均一にムラなく伸ばせて、肌への密着感が高い処方に。塗りムラをなくしてさらに焼けにくく、汗の上からでもベタつかずサラサラな使い心地を実現しました。みずみずしいのに最強!高温多湿な現代の猛暑の中でも快適に使える日やけ止めです。

* スキンアクアシリーズ内で最高クラスのUVカット効果

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ロート製薬は日々研究開発に励み、これからもお客様が求めているものに応え、1人でも多くのお客様に感動を届けられるよう進化し続けていきたいと思います。

・「スキンアクアゴールド」について詳しく知りたい方はこちら

・もっと紫外線対策について知りたい方はこちら

2人のメンバーがいいね!と言ってます。
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